地盤改良を行う前に行われる土地の地質調査が地盤調査。
地盤調査はどのように行われるのか?
また地盤調査にかかる費用の目安はどの程度なのだろうか?
JIS規格(日本工業規格)として制定されたスェーデン式
今、日本国内で最も広く普及している地盤調査がスェーデン式のサウンディング試験である。
日本では1954年に建設省が地盤調査の一手段として導入。その後1976年には「JIS規格(日本工業規格)」として制定され建築関係の地盤調査の9割以上がスェーデン式のサウンディング試験にて行われるようになっている。
名前の通り、この方式はスェーデンが発祥の測定方法でスェーデンの国鉄が線路の地盤を調査する際に行っていた手法が原型となっている。
スェーデン式の地盤調査の特徴は、比較的簡易な道具で少人数で測定を行うことが出来る点にある。
調査を行う際は、原則としては調査の対象となる敷地の中心点と四隅。
※Point!複数点の調査を行う(3ポイント以上が原則)
土地が広い場合は中心点から四隅の間や土地の1辺の中間点など現場の状況に応じて測定ポイントを定め必ず複数個所で調査を行う事になっている。
調査結果は高層建築物や商業用ビルなどの敷地調査を行う際に行われるボーリング測定で使用される「N値」と同等の「換算N値」と呼ばれる数値を基準として測定結果が求められる。
スェーデン式地盤調査の費用は、一般的な40坪程度の土地の場合で「5~6万円」が相場ライン。
元々地盤が弱いと予想されているようなエリアの場合や、地下室を建設予定の敷地の場合は、調査ポイントを増やすことも多く、この金額よりも若干高くなってくる。
実際地下にシアタールームを建設希望の方が地盤調査を行った際に60坪の土地で9万円程度の費用であったこともある。
※Point!地盤調査費用の相場は5~6万円。但し物件による。
尚、測定する調査対象となる敷地の周辺の地盤が弱くとも対象の敷地の地盤は非常にしっかりしているようなケースも多くあり、ある程度予測は可能だが周辺の土地が弱いからと言って自分の土地の地盤が弱いとは限らない点をしっかり把握しておこう。
地盤改良の費用は高額となるケースが多い為、しっかりと調査結果を見定めた上で、どのような対処をおこなうべきかを検討することは非常に重要である。