不動産の売買や購入を行う際に必ず一度は目にするのが登記簿謄本。
この登記簿謄本には過去の抵当権設定事情が全て記載されている。
ではこの抵当権とはそもそもどのような権利を示すものなのか?
また質権設定との違いはどのような違いがあるのか?について入門者でもわかるように解説を加えた。
☆抵当権設定と質権の違いについて
抵当権とは、債務者が占有を移すことなく設定契約によって優先弁済を受ける事が出来る担保物件のことである。
似たような設定としては質権の存在があるが抵当権の場合は担保そのものが引き渡し条件とならずに担保物の価値を得ることが出来る。
これは「質権」との大きな違いと言える。
不動産売買に関する登記費用の解説の項では売買や所有権の移転、不動産オーナーの所有権移転についても解説してきたが、ここでは基本的なマイホームを購入する際の視点にたってキャッシュ売買ではなく借入金を行うケースを前提に解説を加える。
金融機関は不動産などの債務不履行が発生するたびに所有権を移転し、自社管理をするのは維持経費もかかり大変である。
その為、不動産の住宅の場合は融資に対して、抵当権設定を行うことで担保物件を確保した上で融資を行うのが通常となっている。
数千万、時には数億単位となる取引である以上、担保をとるのは当然の保全措置ではあるが担保を取る事で債務返済の不履行が生じた場合に競売によって損害を減少させることにも繋がる。
尚、抵当権設定費用は、対象となる不動産物件などに対する借入金額を計算の母体として計算していくことになるが、抵当権設定費用は専門士によっても費用が異なってくるため一概にいくらという金額を算出することはできない。
では具体的にどのような費用が発生してくるのか?についてもチェックしていこう。