既存の古家をリフォームではなく新たに建て替えることを検討する場合。
例えば、親の持ち家を相続で受け継いだが、建物の老朽化が進んでいる為、同じ土地に住宅を建築するような場面。
新築の住宅建築の費用概算の見積もり額以外の諸費用として考えておくべき費用にはどのようなものがあるだろうか?
答え:仮住まいの費用が占める負担はかなり大きい
既存の住宅の建て替えを行う場合に軽視されがちだが、実は最も大きなコストがかかりかねない費用に仮住まいにかかるコストがある。
これから新たに新築物件を建築するような場合は、当然現在の借家などに居住した状態で建築をスタートできるが、建て替えの場合は、現在居住している住宅を一度解体し、更地にした状態から建築する為、当然現在の住宅に住み続けることはできない。
建て替えを検討する場合は当然この仮住まいに発生する費用を予算に組み込んでいくことになるが、この仮住まい費用にかかる費用は実は以外に大きなウエイトを占めるのである。
建て替えを検討する場合の仮住まいにかかる費用は住宅ローンの対象となることはない。
その為、仮住まい費用は全て自己資金で対応することになる。
※Point!仮住まい費用は自己資金でまかなう
家族全員で一時的に賃貸住宅に移動する場合は、初期費用として賃貸の敷金や礼金はもちろんのこと、その他にも仲介手数料や引越し代などの費用が発生してくる。
また近年の賃貸では契約時に火災保険・家財保険などに加入する条件が組み込まれているものが大半である為、これらの保険代なども発生する。
更に、建て替えを行う場合は、家財を全て移動してから建築物の解体作業に取り掛かるため、「建物を取り壊す期間」+「建築物を建築する期間」を含めた期間分の家賃が発生することになる。
最低限必要な家財道具一式をそろえるだけでもある程度の床面積が必要となるため、家賃もある程度はかかることを覚悟しておかなくてはいけない。
建て替えを検討する場合は当然ながら既存の建築物の解体にかかる費用も発生する。
この解体にかかる費用には、解体作業にかかる費用の他、大量の廃材も出てくるので廃材の処理費用も発生する。
そしてもちろんこれらの解体にかかる費用もまた住宅ローンの対象外となる費用。
※Point!解体費用は住宅ローンの対象外である
解体費用に関しては建築物の構造や資材、土地の形状などによっても変化してくる為、一概に価格を算出できないが、おおよそのコストに関しては「坪単価」を当てはめることで予測が可能である為、延べ床面積が広い物件の場合は、やはりそれなりの解体費用が必要となる事を把握しておく必要がある。